第９日

７月１日：ヨーロッパ一高いエギーュ・ド・ミディ展望台に上がります。
シャモニーの街からロープウェイで途中一度乗り換えて3,842ｍの展望台へ一気に上がります。何しろ高低差2,750mをわずか１１分で
登ってしまうんですから、口の中に飴かガムを噛んでないと耳が痛くなります。また展望台に上がるには階段を少し上ったりしますが、
空気が薄いため、ゆっくりと歩かないと息切れがします。事実我々のグループではありませんが、日本人観光客で顔が真っ青になった
人がいました。

展望台からは目の前にモンブラン、グランドジョラスの威容が迫りますし、またそれに挑戦する登山家の男女が幾パーティーも見えます。
ここでは女性も果敢に急な雪渓と岩山にアタックしているのには驚きです。ここから更にパレ・ブラッシュ（白い谷）の上をゴンドラが通っ
ており、イタリア側へ行くことも可能ですが、パスポートも必要ですし、天候によっては帰って来れない事もある。

展望を楽しんだ後、ロープウェイの中間駅プラン・デ・ゼキーユ（2,808ｍ）迄降りてきて、そこからモンタンベール（1,909ｍ）の登山電車
の駅までハイキングです。最初はダラダラの下り道でしたが、メール・ド・グラス（氷の海）の大氷河の全貌とグランドジュラスの展望を
見るには少し登りがあります。

途中何人ものハイカーに遭いますが、その都度ボンジュールと声をかけると必ず返事が返って来て触れ合いを楽しみました。
日本人のパーティーには２組遭いました。そのうち一組とはガイド同志が知り合いなので挨拶を交わしましたが、もう一組は声を掛けて
も返事をしません。なんとも不愉快です。何でもガイドは夏の間だけのアルバイトだそうです。

氷河の展望台からは一気の急な下りで、先日痛めた足首の別のところが痛くて苦労しましたが何とかモンタンべールまで降りてきました。
ここでロープウェイで氷河まで降りて、氷河の洞窟を見ることも出来るのですが、諦めました。行って来た人の話によると青い氷河の氷が
綺麗との事でした。なおこの洞窟の入り口は氷河の流れに伴って毎年変わるそうです。

モンタンベールからは登山電車でシャモニーの駅まで戻ってきました。バカンスシーズンに入って、どこもフランス人が多いです。
夕食は各自自由行動となり、Wさんと私はガイドの吉岡さん（通称ウサギさん）と一緒に中華料理を食べることにした。牛肉とたまねぎの
炒め物、ベトナム風春巻きが美味しかった。